2017年02月10日 (金) 19:35 | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - そういえばアレルギー性鼻炎だった | | | Edit |
今週末は西日本を中心に全国的に雪が降るようで。

金曜日の日中の今、福岡でもけっこう豪勢に雪が降っています。まぁ積もることはないのでしょうが、天気予報では土日とも雪のマークが出ていますね。鹿児島にも雪のマークが。
窓の外に降っている雪を見ながら、今週末は何をしようかなぁと思って、そして鼻がムズムズしたので鼻をかんでティッシュをゴミ箱に投げ入れた瞬間、ふと思い出しました。
そういえば俺、アレルギー性鼻炎だったな。
今は違います。(たぶん)

物心ついた頃から、20代後半になるまでの間ずっと、耳鼻科に通い続けていました。
ずっとくしゃみ、鼻みず、(たまに鼻づまり)に悩まされ続け、薬を飲み続けました。
親の転勤等によって何度か病院は変わりましたが、どこの病院のどの先生にも「ひどい症状だけど、これは一生治らないよ」と言われていました。先生はこうも言っていました。「症状を少し抑えるだけの薬を出しておくけれど、治す方法は無いよ。でも10代の頃にころっと体質が変わって治る場合も稀にあるよ。」
体質を変える注射とかがあるのではないかと質問したこともありましたが、自発的な治療の話は一度も聞けた事がありません。
1日3回、毎日欠かさず出された(飲み続けても支障無いような、また何かの診察の際などには常用薬として申告する必要も無いほど弱い)薬を飲み、2週間~1ヵ月に一度病院に行って軽い診察を受けてまた同じ薬を貰いながらも、一日に何度も何度も鼻をかみ、家では箱ティッシュが必需品、出かける際にはポケットティッシュが必需品という生活を続け、やがて何かの拍子に体質が変わることもあるらしい10代を過ぎ、耳鼻科に行った一番古い記憶からも20年以上が経過してアラサーになりました。

そんな頃、日本から中東のカタールに転勤になりました。
なんとそこで治ってしまったのです。

行ってしまえば次に休暇で日本に帰ってこれるのは4ヶ月~6ヵ月後、そのくせ結構急な転勤だったので事前に耳鼻科に行く暇が無く手持ちの薬はあまり無く(どうせ行っても何ヵ月分もまとめては貰えない)、代わりに市販の鼻炎薬(風邪薬)を何箱か買って、火星のような砂漠の地カタールへと渡ったのですが、最初の一ヶ月間はくしゃみと鼻水で死にそうな状態に陥りました。
渡航の飛行機で風邪を引いたのだろうと思っていましたが、1週間が過ぎ、2週間が過ぎ、買って来た風邪薬を飲みきってしまっても全く症状が治まらず、鼻水が流れ出続けて数分毎に鼻をかみ、頭は重いし回らないしぐったりした瀕死状態で仕事をして、一ヶ月ほど経ってようやく鼻水が治まりました。
でももう鼻炎薬は残ってないし、日本に帰国できるまでの数ヶ月間は我慢が続くな・・・と暗い気分にもなったのも束の間、さらに数日が経つうちに、全く鼻をかまないで生活出来ている事に気がつきました。そんな日はそれまでの人生では稀にしか無かった。ティッシュも全く消費しない。そのまま数ヶ月が経過しました。治った?治ったのか??

その中東の気候が何か自分に良かったのでしょうか。
よくわかりません。
むしろ最初の一ヶ月、鼻水に苦しんだのはあの砂漠の砂のせいではないかと思います。
砂アレルギーと呼ばれる花粉症のような症状についての話を聞いたことがあります。そういう方は帰国すると症状が治まったそうです。
では、中東で症状が治まった私は、日本に帰国すると再発するのではないか?

しかし、何度かの一時帰国でも、その後の完全帰国してから今に至る7,8年間の生活でも、再発する事は遂にありませんでした。(病院にも行ってません)
なんか良くわかんないけど治った!!!

まぁ、今でも鼻の粘膜は弱いようで、風邪を引けば必ず鼻からやられますし、ダイビングに行けばたまに(耳抜きの影響で)鼻血が出ます。でも日常生活に全く支障が無くなったのでこれで十分です。ポケットティッシュは外出時の常備品ではなくなりました。

でもホント、何が良かったのだろう?(笑)
カタールに赴任する前、隣国のUAE(アブダビ)に一年弱の間滞在して勤務していた事もありました。そこはカタールと同じような環境の土地ですが、その期間中は特に何も変化はありませんでした。
強いて言えば、UAEでは街中に住み、街中の事務所で働いていて、カタールでは郊外のほぼ砂漠のような土地で生活し働いていました。(が、どちらにしても屋外での肉体作業ではない)
カタールの砂に一ヶ月苦しめられたのが、一種のショック療法になったのかもしれない・・・と思っています。

まぁ、同じような鼻炎に苦しんでいる方は中東の砂漠の地で一ヶ月以上暮らしてみてはいかが!?とは申し上げられませんが、30歳前後で急に治った人もいるという事実は多少励みになるかもしれません。


一昨日ぐらいからたまに鼻がむずむずして、何回か鼻をかんではいますが、それはこの寒暖差のせいでしょう。風邪だとしたら悪化しないように気をつけなくちゃ。
ちなみに、もともとの私のアレルギー性鼻炎の原因は分かっていません。
多くの場合、ハウスダスト(ダニなどの家のほこり)、花粉、ペットの毛などが原因なのだそうで、私の母も元々綺麗好きなのか私を気遣ってなのか、家の中は常に綺麗に掃除をしてくれていましたし、でも私の症状は変わりませんでしたし、何度かの引越しで札幌から鹿児島まで色々な土地に住み、実家暮らし、寮暮らし、一人暮らしと色々な生活パターンも経験しましたが、どこでもやっぱり症状は変わりませんでした。
でも主に綺麗な環境で育った影響か、潔癖症だとか神経質だとかいう事は全く無いものの、私は基本的に綺麗好きです。掃除はちょっとした趣味の1つ。
今週末は妻が美容院に行きたいそうなので、その間子供の相手をして、子供が昼寝をしたら加湿器の掃除をしよう。仕事帰りに100均でクエン酸を買おう。そういや子供には鼻炎は遺伝してないみたいだ、良かった。子供が起きたら天神に行って妻と合流して食事でもして帰ってくるのもいいな、あ、でも雪か・・・寒いかな、どうしよっかな。


2017年01月10日 (火) 02:23 | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 富士山 ~「君の名は。」風~ | | | Edit |
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富士山に行ってきました。

割と良い感じの写真が撮れて嬉しいのでアップ。
雲、特に飛行機雲がいい感じだと気に入っています。
飛行機雲はアニメ映画『君の名は。』っぽくもあるなと思ったけれど、隕石(や流れ星)じゃなくて飛行機雲だから良いんだよなと思いなおした。
この後、私もこんな飛行機の一つに乗って福岡に戻ってきました。
明日から仕事だー。


テーマ:富士山
ジャンル:写真
2017年01月02日 (月) 11:26 | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 謹賀新年 2017 | | | Edit |
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明けましておめでとうございます

よき新春をお迎えのことと、お喜び申し上げます。

私共も家族一同元気に過ごしております。
娘は・・・いえ、どうも口を開くと娘の話題になりがちで恐縮ですが、嬉しいことに娘もとても元気にのびのびと育っております。今、家の近くの公園で娘を遊ばせているところです。さきほど家でテレビを点けたらちょうど箱根駅伝がやっておりまして、走る選手の姿に刺激を受けた娘が家の中をドタドタと走り回り始めたので、思い切り遊ばせようと公園に連れ出したのでした。ワーとかイェーイと叫びながら2人で走り回る遊びがひと段落して、一人でひたすらシャボン玉を吹き始めた娘の隣で、ガラケーにこの文章をポチポチ打ち込んでいます。

子供の成長は早いものだと実感しています。
私も幾人かへの年賀状にそう書きましたが、頂いた年賀状にもそう書かれたものを何枚か頂きました。
箱根駅伝といえば、1年前の娘はテレビに映る選手に向かってベビーチェアの上から手を振ってそれだけでその場の一同を喜ばせていました。まだ走るどころか立つどころか、自力で座ることすら出来なかったのです。それが今年はテレビに映る選手を横目に走り回り、CMになれば怒る。
CMがあってごめんな、娘。パパが箱根駅伝の個人単独スポンサーとか朝日新聞社の社長とか日本テレビ放送網(株)の社長とかになって番組中のCM禁止にしてなかったもんな。パパが悪かった。
娘が走りながらイエェェェーイ!と叫んでいるのも、私が悪いのです。いえ、そう叫ぶこと自体は悪いことではないのですが、これは大晦日に見た『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 絶対に笑っては いけない科学博士24時!』というあまり教育上よろしくないテレビ番組からきているので、パパが悪かったと言わざるをえません。大晦日は娘が寝たあと、久しぶりに妻と2人でのんびりテレビを見て、『ガキの使い』に出てきた斉藤工に夫婦揃って腹を抱えて笑ったりしました。(たまに)爆笑すると気持ちが良いですね。あまりに面白かったので、翌、元旦に娘に向かってイエェェェーイ!と2度ほどやってみせたら、娘も楽しそうに笑ってくれ・・・たのは良いのですが、走ったりしてテンションが上がった時にイエェェェーイ!と真似するようになってしまいました。子供の学習能力は凄く、何でもすぐ真似をするので、おかしな事を教えないように気を付けなければ。斉藤工が演じていた役の真似まではしないで(浮気、不倫、ダブル不倫、全てのセクシーの生みの親にはならないで)下さい、娘よ。申し訳ありませんでした。

さて、公園は貸し切り状態。
寒いせいもあるかと思いますが、年末年始の福岡は人が少ないのです。今のところ仕事の急な呼び出し(トラブル)も無く、若干時間を持て余しながらもその分娘との時間をたっぷりと満喫して休暇を過ごしています。こんな私ですが今年も父親業中心で過ごせたらなと思っております。
昨日、元旦に行った初詣では、おみくじで一家3人揃って大吉を引きました。幸先の良い一年の始まりとなりました。
旧年中はひとかたならぬご厚誼を賜りまして、大変ありがとうございました。
本年も何とぞよろしくお願い申し上げます。
皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。






テーマ:年末年始。
ジャンル:日記
2016年12月28日 (水) 20:26 | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 仕事納め 2016 | | | Edit |
2016年12月28日、水曜日、18時50分 @福岡市。

あーーー、今年の仕事終わった。

今日は仕事納め。
もうほとんどの人が「良いお年を」と先に帰社し、今この事務所内に残っているのは私含めてたった3人。ちょっと離れた席にいるあとの2人は名前も知らないし話した事も無い人だ。
一足先に職場を出た同期社員からは、つい先ほど電話が来た。直属上司を交えて近くで一杯飲もう、というお誘いだった。というかお誘いと呼ぶには少し強引な調子だった。断られるなんて思ってもいないような。きっと年明け以降の人事について私も巻き込んでざっくばらんな話をしたいのだろう。分かる。でも気が進まないから、久しぶりにブログをちょっと更新してから向かうとしよう。

ちょっと前に小さな異動を受けて、北九州市勤務から福岡市内勤務に変わりました。
通勤時間が短くなったのは嬉しい。
でも残業と休日出勤が増えて給料が減る、というのは全然嬉しくない。
クリスマスイブもクリスマスも出勤だったり、年末年始も福岡市から遠く離れられない為に帰省も旅行も出来なかったりして、まぁ会社のドタバタに伴ってそこそこ忙しい、というか拘束時間が長い日々が続いているのです。

そんなわけで妻子との交流が乏しい状態なので、私としては今日はもう帰りたい、もしくはこんな早い時間に仕事を上がれるなら天神の美容室に行って散髪したい。それが率直な希望だし、この数年間この手の社内の飲み会を一切お断りしてきた私でもありますが、今日は上司さんと同期君が飲んでいる場に珍しく顔を出すつもりです。理由は特に無い(B型)。散髪してから居酒屋に行くのは時間的にはアリだけれどもそれは2人にまるで無意味に喧嘩を売る事にしかならないので、こうしてブログを書いてる。どうだい、俺だって空気を読めるんだぞ(違)。…とりあえず居酒屋に着いたら様子を見て、話を聞いて、そして多分私は彼らが満足するような話はしない気がするな。
なんていうかね、人事なんてね、好きにすればいいんだよ。

さて、そろそろ行こう。

皆様、良いお年をお迎えください。

テーマ:建設業
ジャンル:就職・お仕事
2016年11月18日 (金) 23:38 | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - なんでもないや | | | Edit |
今日、私が担当している社内事務所のひとつにいた若手社員Aが、精神科にかかってうつ病と診断された。
その上司Bが彼のことを「バカ、使えないやつ、役立たず、死ね」という言葉を連発して罵倒しまくりながら、休みもろくに与えずにこき使っていたから、(適切な表現ではないかもしれないが)妥当な結果だと思う。

私はA・Bとは所属している部署が違い、指揮命令系統が違う。(つまり彼らは私の部下でも上司でもない)

その事務所はしばらく閉鎖されていて今年の夏頃に新しい人達(A&B)が来て使用再開となったのだが、よく分からない書類が詰め込まれた段ボール箱が山積みされ倉庫のような状態で、私は「業者とトラックを呼んで全員で一気に片付けましょう」と提案したのだが、Bは「それは金がかかるから、全部自分たちでやる」と宣言。
私も週に1、2回顔を出しつつ、その際には自家用車に段ボール箱を積めるだけ積んでちゃんとした倉庫まで何往復もしたりと少々の手伝いをし、ひと月後くらいには綺麗な事務所に変わった。
その頃から上司BがAに対して「バカ、役立たず」という言葉を連発する様子が少々私の中で引っかかってはいた。もともと元気の良いキャラのAは、私が「大変そうだな」と声をかけると「大丈夫です、Bさんには慣れてますから」と笑って答えていたが、お盆休み明けのある日、また私の車に段ボール箱を満載して2人で倉庫に向かっていた時、車中でふと暗い疲れた表情になり「お盆休みには毎日出社して1人で事務所を片付けていました・・・」と愚痴をこぼした。「お盆休みには海外旅行に行く予定をしていたのに、Bさんに休み明けまでにここまで片付けておけって言われて、旅行は直前キャンセル料を払って、もう毎日出勤して片づけをやるしかありませんでした。」
ちょっと唖然とした。そんな命令をするBも頭がおかしいが、そんな風に従ったAもどうかしてると思って返す言葉を考えていると、続けてAは「それなのになんで(私)さんは(お盆休み中に)一緒にやってくれなかったんですか?」と言って私に恨むような目を向けてきた。ますますおかしい。恨む相手間違ってるだろ!?

「なんでっつーか、俺は俺で別件で別の事務所に出勤しなきゃいけなかったから他の社員より短めのお盆休みしか取ってない。そもそも事務所の片付けを休暇潰してやれっていう命令がおかしいし、旅行は無理矢理にでも行って、せいぜい可能な範囲でちょっと休日出勤して、休み明けに『ここまでしか終わりませんでした』って言い放った方が良かったんじゃないの?たぶん俺だったらそうする」
「うーん、私は成長したいので、若手のうちはこの状況はむしろ歓迎です」とAは答えた。
この答えに私はまた違和感を持った。本気で歓迎してるなら黙ってやってりゃいいわけで、つまり強がってるんだろうけど・・・なんか変。もしかしたらマゾなのか意識が高いのか世代が違うのか知らないけれども私なんかとは違ってその状況を受け入れながら乗り越えられる人間なのかもしれないと思い、「とりあえずせめて残業代はちゃんと貰っておけよ」とだけ返し、それ以上は深く口を出さず見守ることにした。
こういう場合、助けを求められれば助けるが、求められない限りは助けなくて良いと思ってる。

その後、配管や腐った床板の交換も、材料はホームセンターにAに買いに行かせ、作業もAにやらせる形で行われ、その事務所は綺麗になった。Aは「私は何でも出来ますよ!」と得意げだった。
その事務所にはもう1人、他社からの出向社員C(50歳くらい)も配属になった。他の事務所から派遣社員のおばちゃんも週1くらいで雑用手伝いに来るようにもなった。
しかし上司BからのAへの当たりは相変わらず強く、むしろ徐々に辛辣さが増しているように感じられ、そのすべての語尾に「役立たずのバカ」呼ばわりが付いているような按配だった。怒鳴りすぎでBの声はしょっちゅうしゃがれていた。タバコのせいもあるのかな?A・B・Cの3人とも喫煙者だった事から、Bの判断でその事務所はいまどき珍しい自席喫煙可の事務所になった。
怒声は聞いていて気分が悪いし、タバコの臭いもヤニでべとつく文房具も嫌だ。私はその事務所に必要最低限だけ行って用事が済んだらすぐ他へ移動するようになった。しかしその短い滞在時間でも、その事務所の雰囲気が悪くなってきている事に気が付いていた。
いつ行っても、上司Bしか事務所内にいない様になった。
当初は違ったが今では若手社員Aも出向ベテラン社員Cも日中はまったく事務所に戻ってこない。昼休みですら戻ってこず、出前の弁当3個が並べられた打合せ机では上司B1人がそれを1個食べ、あと2個の弁当は手付かずで夜まで放置されている日がほとんどだった。たまにCだけは弁当を食べに戻ってくる日があったが、10分くらいで弁当を食べ終わるとまたすぐ出て行く。
だったらAもCも弁当を持って出て外で食べるか、弁当を取らず外食するとかすればいいのではと誰もが思うだろう。上司Bは、昼間くらい事務所に戻ってきてゆっくり弁当食べて休むべき(弁当を取らないとますます戻ってこなくなるし取って当然)と考えており、Aに対しては最初のうち昼休みになると携帯に電話をかけて「なんで昼休み戻ってこない?忙しい?そんなに忙しいのはお前がバカだからだ!」と言っていたけれど、だんだんそれはしなくなった。代わりに最近上司Bは、種類豊富な味噌汁(の素)を事務所に用意して「これでみんな事務所に弁当食べに戻ってくるようになるよな」と言ってきて、私は「そうかもしれませんね」と薄い愛想笑いで流した。バカとハサミは使い様、と言う。バカ(と思っている相手)をバカ呼ばわりすることしか出来ず使えないという時点で、そいつもやはりバカなのだろう。
こんな風にして私は滅多にAの顔を見かける事が無くなっていった。

数週間ほど前、派遣社員のおばちゃんが「A君が疲れてそうだったから『大丈夫?』って声をかけたら、目の前で泣き出してしまいました・・・」と私に報告してきた。無言で泣き出し、手で顔を隠して事務所を出て行き、顔を洗ってちょっと経ってから戻ってきて何事も無かったように振舞っていたそうだ。出向社員Cさんからも別途「この事務所は良くない」と言われたそうだ。

その数日後、私がその事務所に行くと、上司Bはすぐに打合せで外出し、めずらしく事務所にAとCが戻ってきた。たまに3人で軽い世間話をし、事務所にはいつもよりリラックスした雰囲気が流れた。
私はAがこの数ヶ月でだいぶ太った様子に気付いた。
「なんか随分体が・・・大きくなったようだけど。昼飯食ってないのに。夜に酒を飲みまくってるとか?」と聞いてみた。
「なんスか。確かに10kg以上太ったけど、(私)さん、殴っていいですか?」
なんでそうなる?Aの口元は笑ってるが、目が笑ってない。ちょっと本当に気分を害したらしい。よく分からないが。(っていうかけっこう上の先輩社員に殴るとか言う?)
「なんでだよ(笑)。ずいぶん攻撃的だねぇ。ストレス溜まってるんじゃないの?」と重ねて聞いてみた。
「ストレスは成長痛です!私はそう思ってます
「へぇ・・・そういう言い方もあるの・・・」
ちょっと疲れたとかBの愚痴とか何か救援信号と捉える事も可能そうな言葉を期待してたんだけど、妙な名言(迷言?)が返ってきた。まぁ本人がそんなに強がるならまだ放っておこうとこの時もそれ以上突っ込まず。

それからまたAの顔をほとんど見かけないまま数週間が過ぎ、つい先日には、上司Bはある書類の作成の為にAを事務所に呼び戻し、Aが作成→Bがチェック→Aが修正という一連の流れの間、Bは声をしゃがらせながらAに対してひっきりなしに罵声を浴びせるという場面に遭遇した。
ある意味いつもの光景だったが、この時は少し違っていた。「バカ、役立たず、何にも出来ないやつ」は今までも散々聞いた文句だったけど、「死ね」という単語が新たに、たびたび罵声に登場した。
実はこのちょっと前から「死ね」とも言うようになった件は派遣社員おばちゃんから話には聞いていた。しかし実際に耳にするとびっくりする。本当に言った!(おばちゃんの話を疑ってたわけじゃないが。)死ねだと?バカだの何だのもどうかと思う言葉だが、死ねは言っちゃいかんだろうが。そんな言葉を口に出来るという事が信じられない。
この時、「死ねは駄目でしょう」と私が口を挟めば何か状況は変わっていただろうか?

それから一週間ほど経った、今日。
若手社員Aは精神科にかかってうつ病と診断されたそうだ。しばらく休業する。
「~そうだ」という言い方なのは、A本人からはもちろん、その上司でありその事務所の責任者であるBからも、その報告を受けた会社からも、誰からも、私に連絡が無く、たまたま今日その事務所に行っていた派遣社員のおばちゃんからこっそり報告されただけだからだ。何だってんだ?
おばちゃんの話によると、Aは昨日、Bにしこたま怒られた挙句に強制帰宅させられ、いよいよ限界だと感じたAが今朝自分で精神科に行ったらしい。そして「うつ」と書かれた診断書を持って事務所の外まで来て、おばちゃんが事務所の外でその診断書を受け取り、Aは帰宅。Aの顔色はとても悪かったそうだ。あとは上司Bがすぐ会社に報告し、その後会社から数人が事務所に来たらしいけど、そこら辺は詳しくは分からない。
私も駆けつけようかと思ったけれど、もう、何も連絡が来ないのであれば知らんふりでいいやと考え直し、放ってある。

Aには早く元気を取り戻してもらいたい。


と、はっきり言って冷たい対応をし、それについて反省をしていない私には言う資格が無い願いかもしれないが、本当にそう願っている。

私の経験上、きついパワハラにあうと多くの人は3ヶ月しかもたない。
昔、「男の仕事はやせ我慢」という言葉を格好良いと感じた。今もそう思う。でもやせ我慢は、敵と、自分が守りたい相手に対してのみ見せるべき時のみに見せる事が出来ればそれで良いのではないか。四方八方に見せた挙句に自分自身までも欺くようなやせ我慢は危険と思う。結局のところ最終的に自分の身(と心)は自分で守るしかないのに、と、このところの電通の過労自殺のニュースとかも見てきて改めてそう思った。