2015年11月05日 (木) 02:17 | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 映画『セッション』 Whiplash ネタバレでお節介な解説 | | | Edit |
このブログの中では人気が高い、映画のお節介な解説シリーズ。
今回は『セッション』

この映画はあえて様々な解釈や考察がなされるように作られています。
私もふと疑問に感じた事を調べようとネットで検索かけてみたところ・・・、出るわ出るわ、色々な論点で山ほどの熱い議論が。そこで、この「お節介な解説」では、その時に自分が調べて分かった事と良く見かけた論点について、なるべく簡潔に整理して書き残しておきます。
既にDVDレンタルも始まって一月以上経っており、今更な記事ではありますが、どなたかの一助になれば。

【ストーリー概要】等の下から、完全ネタバレの長文です。
その最初に【目次】を付けておくので、気になった点の項目だけ見て頂ければ良いかと思います。


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【ストーリー概要】
偉大な音楽家になるという野心を胸に名門音楽大学に入学したニーマン(マイルズ・テラー)は、ある日、有名教師フレッチャー(J・K・シモンズ)のバンドにスカウトされる。成功への期待を膨らませ喜ぶニーマンだったが、待ち受けていたのは、天才を生み出すことに取りつかれたフレッチャーの狂気のレッスンだった。



この映画の宣伝文句
「ラスト9分19秒の衝撃」
「<完璧>を求めるレッスン。二人のセッションは誰も見たことがないクライマックスへ――。」
「アカデミー賞が飛び付いた才能と狂気」


チャゼル監督インタビューより
「答えが何であるかというより、いろんなことを考えるきっかけになってくれればいいと思って作った映画なんだ。いずれにしても、諦めないってことは大切だと思うよ」
「勝利を感じるんだけど、どこか悲劇的。そんな“ジレンマ”が観客の心に残るようなエンディングを目指したよ」

映画『セッション』チャゼル監督インタビュー : ガジェット通信
http://getnews.jp/archives/910794


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~~~以下、完全にネタバレ~~~


大まかにストーリーの流れ順に論点を並べています。


【目次】
1.ニーマンの性格・能力について
2.教室を追い出されたホーン奏者の学生(マンガ君)について、彼はどう答えれば正解だったのか?
3.「C.パーカーがシンバルをアタマに投げつけられた事件」の作中の設定と、実話との違い
4.なぜフレッチャーは元生徒(ショーン)の死因を自殺ではなく交通事故と偽ったのか?
5.ウィントン・マルサリス(リンカーン・センター)のバンドのトランペッターになった、とは
6.楽譜を隠したのは誰か?
7.ニーマンの顔の傷跡の件
8.自主退学したの?それとも退学させられたの?
9.ニーマンは密告をしたのか?
10.フレッチャーによる最後の仕打ちは、ただの復讐か?ニーマンへの教育の一環か?
11.父親から見たニーマン
12.ラスト、フレッチャーは笑みを浮かべながら何と言っていたのか?(あれはハッピーエンド?)
13.原題『Whiplash』の意味
14.邦題『セッション』について
15.感想・批評について




●1.ニーマンの性格・能力について

ニーマンは、全米を代表するシェイファー音楽院に入学している、という設定です。この学校はジュリアード音楽院をモデルとしていると思われ、アメリカ・ニューヨーク市にあるおそらく世界で最も有名な音楽・演劇・舞踊学校です。
そこに入学している時点でニーマンにはそれなりに才能がある事が分かりますが、それでも初等教室の第二奏者に甘んじている状況です。
そこから、後のバーでの語り合いの際にフレッチャーが「私が何を要求しているか知らされていたから、おまえは第一奏者を出し抜くことが出来た」と言っていた通りの出来事を経て、ニーマンはフレッチャーのバンドメンバーとして抜擢される事に成功します。

なぜフレッチャーはニーマンにチャンスを与えたのでしょうか?

もちろん演奏にも才能を感じ取ったのでしょうが、夜まで教室で一人で練習に没頭していた姿が気に入られたようです。
フレッチャーは、すべてを捨てても音楽にのめり込む狂気をもってその先の芸術へ到達する天才、そんな才能を探しています。
確かにニーマンにはその素養がありました。

ニーマンは根強い劣等感を抱える一方、その反発の為か「いかなる犠牲を払っても偉大な者として名を残すこと」に強く憧れている、非常に傲慢かつ孤独な男です。人からどう思われるかを気にかけず、人を出し抜けば喜びを露わにし、人の想いを平気で踏みにじり、音楽すら出世の道具としか見ていません。最初から普通の人間じゃない。
しかし、と言うかそれ故にというか、フレッチャーのバンドに参加する前のニーマンは、音楽にそこまでのめり込もうとはしていません。冒頭、教室で彼女とキスしてる学生や、女の話で盛り上がっている学生達を蔑んだ目で見つつも、実のところ羨ましい。その時のニーマンに足りなかったものは、おそらく自信でした。
だから、フレッチャーのバンドに抜擢されてわずかながら自信を得た彼は、まず、気になっていた女の子(ニコル)をデートに誘います。
そのくせ彼女が目的も無く大学に通っている事を知ると、理解できない&軽蔑の眼差しを向けます。

えーと、余談ですが、そんな目を向けられながらもニコルが彼と付き合うことにしたのは、少し驚きでした。その理由は童貞野郎の私には分かりかねますが、田舎から出てきて寂しくなってきたところで、人生で初めて男から声をかけられて、しかもそれが有名音楽大学の学生だし、ちょっと舞い上がっていたのでしょう。

もう一つ余談ですが、映画館でニーマンがレーズンを避けてポップコーンだけを食べる描写も、彼の性格を補足しています。

その後、フレッチャーの指導のもと猛練習を積むにつれて、ニーマンは自信を深め、その方向に進めば良いのだという信念を強めると共に傲慢さを露わにしていきました。
あっさりと練習の邪魔だとニコルを捨て、軽視と無理解を向けてくる親戚に対しては募らせていた怒りをぶちまけ、やがてフレッチャーに対しても「自分の方が(新メンバーよりも)上手い!」と食って掛かるまでになります。
この時、食って掛かられたフレッチャーがびっくりしていたのを見る限り、これこそフレッチャーが探し求めていた素質の一端であるにも関わらず、彼がその持ち主に出会ったのは初めてだったか、もしくはニーマンがその素質の持ち主だとまでは考えていなかったか、のようです。

この映画の主人公ニーマンは、特別な才能を持った特別な人間でした。


その是非、天才とは何か、才能とは何か、など、この映画は様々な問いを投げかけます。


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●2.教室を追い出されたホーン奏者の学生(マンガ君)について、彼はどう答えれば正解だったのか?

おそらく、自分の音程は合っている、と自信をもって言い切っていればその場は切り抜けられたと思います。
しかし、先ほども書いたように、フレッチャーが求めているのは、何があっても諦めず、すべてを捨てても音楽にのめり込むほどの狂気と才能を持った人材です。察するに、彼(マンガ君)はそれまでのレッスンにおいて、フレッチャーから求める人材ではないと見切られていたのです。あの場を切り抜けたとしても、その後も苛烈な攻撃が続いたことでしょう。
まぁ、それは他の学生も同じですけど・・・

ニーマンだって何度も切り捨てられそうになっていました。

ちなみに、ニーマンにとって初めてのレッスンだったこの日、朝6時に呼び出されて(遅刻して)一人で待ちぼうけを食わされていましたが、朝6時ジャストに来ていればフレッチャーが教室にいたのかどうかは明確には分かりません。ただ、フレッチャーのニーマンに対する罵声の中に「遅刻野郎」といったような言葉が一度も出なかったことから、おそらく、ただの(歪んだ)教育の一環としての嫌がらせ(精神的揺さぶり)で、遅刻せずに来ていたとしても誰もいなかった可能性が高そうです。


このマンガ君追い出しの件以降は、フレッチャーがニーマン以外への学生へ追い込みをかけている描写が出てきません。
ですが、ニーマンだけをいじめていたわけではないのでしょう。
振り返ってみると、この映画は全てのシーンにニーマンが登場し、完全にニーマン視点で話が進みます。
最初のマンガ君事件はニーマンにとって衝撃的だったから描かれたものの、その後はもうニーマンは自分のことだけで頭がいっぱい(ある意味彼にとっては平常運転)の状態だった為に他の生徒が受けている仕打ちの描写は無くなった(ニーマンの意識外になった)という事かと思います。


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●3.「C.パーカーがシンバルをアタマに投げつけられた事件」の作中の設定と、実話との違い

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「なぜ椅子を投げたと思う?」

「シンバルがないからですか?」



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テーマ:洋画
ジャンル:映画
2015年01月17日 (土) 21:09 | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 3度目のTAKEN | | | Edit |
2015年1月中旬作、今週のカレー

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加えた具: 基本+鶏肉、豚肉少々、うずらの卵、マッシュルーム
使ったルー: ZEPPIN(辛口)とこくまろカレー(甘口)の50:50ミックス
投入してみた物: ウスターソース、ケチャップ、りんごジュース、ココナッツオイル(大さじ一杯)

【感想】
・ちょうど良い感じの中辛。鶏肉も柔らかい。
・個人的には、今回のカレーは成功作と思う。これが「3度目の正直」か!



相変わらずカレーを作っています。
8食分作ったので、数食連続でカレーになります。
作る手つきが慣れてきました。
でも慣れ始めたあたりが一番危ないので、油断しないように心して続けたいです。
勘で投入している「隠し味」でも失敗しないように気を付けなくちゃ!ヽ(´∀`)ノ

勘・・・?勘とは何か、と語り始めると長くなりそうなので、それはそれとして3作目は3作目でも、先日観た映画『96時間/レクイエム』(Taken 3)はイマイチだったな~と唐突に感想を。
単品のアクション映画としてみればそれなりに面白い出来だったのだけれど、このシリーズの1作目の良さを自ら大いに損なってしまっており、続編としては残念なお話でした。
細かい感想は他ブログのリンクを貼るのみとします。(http://ameblo.jp/kamiyamaz/entry-11979489149.html
1作目は愛してる。


テーマ:アクション映画
ジャンル:映画
2014年05月15日 (木) 01:53 | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 映画『プリズナーズ』 PRISONERS ネタバレでお節介な解説 | | | Edit |
今年1番という人もいる評判の高さに惹かれて、観てきました。
確かに良く出来た面白い映画でした、

が、

登場人物にポロリと無関係そうに呟かせたセリフを後で判明する事実の詳しい説明の代わりとしているような箇所が多く、少し時間をかけて頭を整理しないと、事件(物語)の全体像の把握が困難でした。
というわけで、個人的に情報を整理ついでに、折角だからブログにアップして他の人にも役立ててもらおうという記事。

Prisoners Theatrical poster

【ストーリー】
平穏な田舎町で、隣人と家族ぐるみで過ごす感謝祭のパーティー中、幼い少女2人が失踪する。
物的証拠が無く、刑事(ジェイク・ギレンホール)らの捜査が難航する中、父親の一人(ヒュー・ジャックマン)は、証拠不十分で釈放された容疑者(ポール・ダノ)が漏らした一言から彼が犯人であると確信し、自らがわが子を救出するために……。



日本ではPG12(12歳未満は親または保護者の助言が必要)という制限が付いて公開されていますが、グロいシーンや性的なシーンはありません。
映像も無駄なく美しく、強引などんでん返しもない、高評価なのも納得の真っ当なサスペンスです。
正直、事件の全容は、映画の途中で大体予想出来てしまうものの、それがどういう経緯でどういう結末に辿りつくのかは全く予測できません。





~~~~~ 以下、完全にネタバレ ~~~~~




あくまで映画で語られた事実のみに基づいて、情報を整理してみます。
まずは登場人物をおさらい、その次に時系列を作ってみます。


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テーマ:サスペンス映画
ジャンル:映画
2013年11月25日 (月) 21:45 | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 映画『サプライズ』 You’re Next ネタバレでお節介な解説 | | | Edit |
珍しくホラー映画見ましたよ。
海外等々での楽しげな好評が耳に入ってきていたので、Yahoo映画レビューなんかを覗いてみていたのですが、なんか賛否半々。それで、まぁそのうち縁があったら~なんて思っていたら、お誘いを受けたので映画館に出かけてきました。
面白かったです。けっこうクスクス笑えました。

っていうか、見てみたら、否定派のレビューが見当違い過ぎて残念だったので、完全に余計なお世話なんですがちょこっとフォローしておこうかなぁ、と。
絶賛して皆に勧めてやるぜ!ってほどじゃないけど、「なんだつまらないのか」と誤解でスルーされるのは勿体無い作品です。

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【ストーリー】
結婚35年を迎える夫婦と、それを祝うために久しぶりに集った子供達とその各伴侶。
田舎の別荘でディナーが始まった時、突如、動物のマスクをかぶった謎の集団が彼らを襲う。



先に「クスクス笑えた」と書いたのが既に若干のネタバレになっていますが、ネタバレが嫌いな人は今すぐ回れ右だ!


~~~以下、徐々に、そして最後に完全にネタバレ~~~





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不気味なマスクをした、素性も目的も感情も読み取れない謎の人物たちに家で襲われて血の惨劇、という映画はこれまでにもいくつかありました。
どれもまじめに観客を怖がらせようという映画だったはずです。
この映画はちょっと違いましたね。

【1.原題の『You’re Next』】

否定的なレビューでよく目にしたのが、この原題が無意味だというもの。
犯人たちが襲った家の壁に書き残すのがYou’re Next(次はお前だ)という文字ですが、そう書き残す意味も無ければ、それが題名であるのも無意味だと。
意味はあります。
っていうか、その意味がわからなければ、この映画の面白さがほとんど伝わっていないという事になるはずです。

まず犯人たちが書き残す意味についてですが、その意味だけで言えば他の文字でも何でも良かったんですよね。
異常な犯人による無差別殺人という風に見せかける為、また万が一の邪魔にならないようにする為に隣人を殺し、目的の家族を襲い、それぞれの壁に異常っぽい落書き(You’re Next)をしたのです。
犯人達が、隣家(Next)も襲う計画を立てる中でふと思いついた言葉だとしても違和感ありませんし、一方で、彼らにとってはその言葉でなければいけない深い意味は無かったでしょう。
しかし更に最後のオチによって、これが題名として活きてきます。

最後に、画面いっぱいに飛び散る血(しかも運以外は悪くない善人の血)と共に「You’re Next!」の文字が大写しになる事で、まるでそれは「殺人鬼エリンちゃんの活躍はまだまだ続くよ!w」と言わんばかりのオチとなり、思わず笑わされてしまいます。いい意味で意地悪なブラックジョーク。
又、誰しもが加害者にも被害者にもなりうるというオチと共に示されるこの言葉で、「You」とはまさに観客である私たちを示してもいます。
ホラー映画のオチとして「次の被害者はあなたかもしれない」とされるのは珍しくもないオチであるのに・・・それが意外性を感じさせる上に、愉快で不思議な(これまでの映画には無かった)後味をも残します。この映画の題名にピッタリです。

多分、このオチをやりたいが為に、というか、このオチをまず思いついてそれから遡ってストーリーを作っていった結果出来た脚本なのではないでしょうか。

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【2.この映画のジャンル?】

邦題の『サプライズ』はあまり意味無かったと思う。
展開や後味は意外なものだったけれども、基本的に特に想定外などんでん返しとかは無く、ホラーな場面の怖がらせ方もとてもマイルド。大きな音と共に犯人とかが突然登場!というような事は無い、というかお約束で何度かやるもののとても控えめで、あまりサプライズさせられません。
犯人たちの計画や行動も詰めの甘さが目立つ。
グロさも必要最低限。
いまいち怖くないけど、どうなるんだろう?何が好評を得ているんだろう?と不思議に思い始めた頃、犯人の襲撃が本格化し、ついにエリンちゃん目がけて振り下ろされる斧!!!

ここから俄然面白くなります。
凄惨なんだけど笑っちゃう。
日本の映画館では5分の1くらいの人がクスッと笑ってたけど、アメリカの映画館なんかでは爆笑が起きてたんじゃないでしょうか?

ホラーの王道から逸れないストーリー展開だし、悪ふざけも基本的に無く、起きている事はかなりバイオレンス。
ただ、犯人に対してこんな反撃をして欲しい、というような事が行われる攻防がこんなに愉快だとは。
不謹慎である事はそれはそれとして、コメディーを見ているかのように何度もクスクス笑ってしまいました。
「爽快」という感想を抱く人が多いのも分かる気がします。
ホラーコメディー?スリラー?と呼ぶのもしっくり来ず、やはりジャンルはホラーという事になるのでしょう。

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【3.エリンの生死】

物語のオチを詳しく書くと、

二男と三男カップルの3人が共謀して、両親の遺産を相続する為、両親と長男夫妻・妹カップルを異常な無差別殺人事件の被害者という体で殺してしまう為に男3人組を雇いました。
しかし二男の彼女・エリンは、幼い時に妄執的な父親からサバイバル技術を仕込まれた経験の持ち主でした。そのわざを活かして猛烈な戦闘力(女子力?笑)を発揮し始めたエリンにより、事件は意外な展開を辿りはじめますが・・・結果、犯人も良い家族も悪い家族も全滅し、エリン一人が生き残ります。
ただ、エリンも、最後に対決した主犯・二男(エリンの彼氏)を刺し殺した瞬間を、遅ればせながら駆けつけた警官に目撃され、撃たれ倒れてしまいます。
おそるおそる正面玄関から入ってきた警官に・・・・、意識を取り戻したエリンが「入っちゃダメ!」と叫びますが間に合わず、エリンが正面玄関に仕掛けておいた斧トラップが発動。
画面いっぱいに飛び散る警官の血と、大写しになる「You’re Next」の文字!エンド



まぁ、可哀想だけど、あの警官が死んでくれていなかったら、彼女が一連の殺人の犯人扱いされてしまうところですもんね・・・。
エリンも最後に射殺される、と書かれたレビューも複数みかけましたがそりゃ嘘です。死ぬ前に警官が呼んでいた応援&救急隊によって、彼女は救出されるでしょう。
むしろ生き残らなくては「You’re Next」の意味が薄れるので生き延びるはずですが、っていうかなぜか応援&救急隊まで、果てはどういうわけか観客の我々までエリンちゃんに殺されてしまいそうな予感が愉快なエンディングでしたが、それを描くのは野暮というかね、エリンちゃんが可哀想なので続編は作らないであげて頂きたい。(笑)

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この主題歌がまた良い味を出してますね!





テーマ:ホラー映画
ジャンル:映画
2013年09月03日 (火) 02:43 | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 『マン・オブ・スティール』 Man of Steel 、その他感想 | | | Edit |
灼熱で有無を言わさず連日晴れ続けた真夏から一転、連日の雨天が続く今日この頃。
どっちにしてもあまり外には出たくない時に、今夏は面白そうな映画がどんどん公開されるので映画鑑賞が捗りますね!

『マン・オブ・スティール』をメインに、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』などの感想も途中に挟んで、さらっと手短にネタバレしつつ書き置きます。
どっちも見て損は無いし、似たような感触の映画と思うけど、個人的には『マン・オブ・スティール』の方がオススメ。


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宇宙のとある星で生まれたカル・エルが地球でクラーク・ケントとして育ち、やがてスーパーマンと呼ばれるヒーローとして世に登場するまでの話。

本当にストーリー(脚本)が良く出来ているなぁ、と感心しきり。

ストーリーは大人向けだけど重さと明るさのバランスがいいし、あるべき悩みや嘆きをしっかり描きつつテンポを乱さず十分な説得力で自己解決して乗り越えていく清々しさもいいし、戦闘シーンも超スピードと超パワーで派手に都市を破壊しながら進むのにかかわらず見やすい。CGの薄っぺらい違和感も無い。
各脇役もそれぞれキャラが立ってて、要所で「人として正しい」行いをするのを好感触に描くのも素敵。

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ケビン・コスナーとダイアン・レインが演じる、とても人物が出来たスーパー養父母。これは特に良いです。
ローレンス・フィッシュバーンが演じる、頭がよく、懐が深く、部下思いで行動力まであるという、デイリー・プラネット社のスーパー編集長。
ヒロインのロイスも魅力的だし(スーパー記者だし)、「名誉の死」の大佐も良いし、幼馴染の太めの男子もなにげに良い。
もちろん主役もハンサムマッチョで、でもラストシーンでデイリープラネットに入社してきたメガネ姿では、気は良さそうだがどこか頼りない感じの見慣れたクラーク・ケント像を再現させていて嬉しい。
あぁ、実父役のラッセル・クロウも普通にいい仕事してます。
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さーて、続編はどうなるんでしょうか?

実のところ、今のところの公開予定はこうなっているそうです。

2013年 マン・オブ・スティール
2015年 スーパーマン/バットマン(仮)
2016年 ザ・フラッシュ
2017年 ジャスティス・リーグ (※アベンジャーズのDCコミックスキャラ版)


ということで、次回作はスーパーマンvsバットマン。
(ついでに言うとそのバットマン役はベン・アフレックが演じる予定だそうで。)

両者はアメコミでは何度も共演しているそうで、全く知りませんがそのうちのどれかを原作とした物語になるのでしょう。

なんとなく想像つきやすいのは、スーパーマンvsゾッド将軍で多大な被害の出たニューヨークの復興に尽力するバットマンが、「スーパーマンが地球に来たせいで地球(主にニューヨーク)に大きな被害が出た」と考えてスーパーマンと対立する(が、やがて共通の敵を前にして共闘する)。って物語でしょうか。
まぁ、ごもっともながら、ありきたりで面白くないので、そんな議論は今回同様にサクッと解決して話を前に進めて欲しいですね。
地球は2万年前からクリプトン星人の入植候補地の一つだったのであり、今回クリプトン星が滅びるにあたって、ゾッド将軍ら生き残りがあらためて入植しに来る(=地球人滅びる)可能性もあったわけで、スーパーマンがいてくれて良かったと思うのが素直に宜しいかと。
クリプトン人としても、スーパーマンの体内に同朋のDNAデータ記録が残っているので、まだ希望はありそうですし。
この後、どういう方向に物語が紡がれていくのか、非常に楽しみです。

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これがあれば実写版ドラゴンボール(リメイク)はもう必要無いという格闘シーン。
スケールアップするのが続編の常ですが、そうなるともう地球がやばい。

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やべぇ、GIFでこれだけ繰り返されるとクラクラしてくる・・・(--;
劇場で見ると、人が認知できるギリギリのスピードを適度に織り交ぜたわかりやすいアクションシーンとなっています。

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さて、続いては『スター・トレック イントゥ・ダークネス』(STAR TREK INTO DARKNESS)

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スーパーマンとほぼ同じくらい面白いです。
味わいも似てます。

が、

宇宙艦隊幹部を狙ったテロ事件が起きました。犯人を逃亡先で逮捕しました。帰ってきました。の、たった一往復、たった3地点の話。
マジでそれだけの話。

移動はワープで目的地まで一気に移動。犯人も逃亡先も動機も探るまでもなく判明し、犯人も黒幕(?)もやはり探すまでもなく自ら出てきてくれる(まぁ理由はあるんですがー)。
それなりにどんでん返しはあって、何度か絶体絶命の場面を迎えては意表を突くような機転で切り抜けたりしていくし、まったく予想外な展開をしていって、見ている間は面白かったんですが・・・・、結果的に、簡単に言うとただ一往復しただけの話だったと気付くとなんだか拍子抜け。
「人類最大の弱点は愛だ」という内容と関係の無いキャッチフレーズをつけたやつにはローキックくらわせてやりたい。




最近は映画だけでなくテレビもちょっと見ます。

話題の『半沢直樹』も第5話(大阪編の最終話)から見始めました。
昨日で第7話。
面白いです。
自分としては、キムタク&常盤貴子主演の『ビューティフル・ライフ』以来に見る連続ドラマです。
何年前だあれ・・・13年・・・もっと?


連続テレビ小説『あまちゃん』も何回か見ました。
この土曜日にテレビをつけた時にやっていた再放送では、あの3月11日の大震災の数時間前が舞台となっており、薄幸少女ユイちゃんが死ぬようなナレーションまで流れたので、気になって今日(9月2日)は車で移動中の昼間に、コンビニの駐車場に車を停めておにぎりとサンドイッチを食べながらナビでTV鑑賞。
震災起きてましたねー。
ものすごく配慮された描写ながら、ちょっと目頭が熱くなりました。
都内の人間はどこか能天気だったというようなナレーションは少し引っ掛かりましたが。
っていうかユイちゃん全く無事だし。


テレビでいえば、あと、NHKで曜日も時間もわからないけど、夜にやっている『TED スーパープレゼンテーション』という番組も好きです。
文化・芸術・科学・ITなどの最先端を行く「いま世界を変えようとしている人たち」が登場し、約15分ほどの渾身のプレゼンを披露するイベント(TED)を放送する番組。

番組紹介 スーパープレゼンテーション|Eテレ NHKオンライン
http://www.nhk.or.jp/superpresentation/about/


内容が何であれ、どのプレゼンも素晴らしいクオリティーで大変知的に面白い。

似たような番組で、『白熱教室』シリーズもありますが、興味はあるもののそっちはどうも肌に合わず、数分以上見続けることが出来ません。
その理由はどうでもいいので考えませんが、ここで今ちょっと思い出したのが、有名になったもとのマイケル・サンデル教授による『ハーバード白熱教室 正義について』の講義です。
これでも取り上げられる、有名なトロッコ問題というものがありますね。
「1人の命を犠牲にすれば5人の命が助かるなら、1人の命を犠牲にすることは正しいのか?」という問題です。
線路を走っていたトロッコの制御が不能になった。このままでは前方で作業中だった5人が猛スピードのトロッコに避ける間もなく轢き殺されてしまう。ところがその手前に分岐点があり、そこで進路を切り替えればその5人は助かるが、切り替えた先の線路でも1人が作業をしており、代わりにその1人が死ぬことになる。さて、進路を切り替えるべきか?否か?

この問題、視点や状況の仮定によって答えは変わり、どれが正しいというものも無いと思うのですが、その仮定の一つとして、1人が又は5人の中に自分の身内の人間がいたら?というのもあるなぁと思って、そこから連想で、最初の話題の『マン・オブ・スティール』に再び思いが巡りましてね。

星と共に滅びるしかなかったクリプトン人たちといい、クリプトン本星から見捨てられ息絶えるしかなかった各入植地(地球含む?)のクリプトン人といい、民族を守るため戦う事しか出来なかったゾッド将軍といい、高度なテクノロジーを持ちながらも生まれる前から決められていた役割通りの事しかできない不自由さによって滅びた者達と、選択の自由と希望を託されたスーパーマンを対比して描いた『マン・オブ・スティール』。

最後は、どちらかが死ぬまで止まる事の出来ないゾッド将軍が、スーパーマンに、一般の地球人数名の命と自分(クリプトンの同胞)の命のどちらを取るかの選択を迫り、スーパーマンはやむなくゾッド将軍を手にかけます(首コキャ)。

その行為の是非を考えた時(スーパーマンが殺人を犯すなんて許せない!という幼稚な主張はパスして)、やはり正しい選択だったと思うのです。
あの人格者と思える実父(ラッセル・クロウ)でさえも滅びるべき存在として逝った流れを踏まえると、最後のゾッド将軍は残った唯一の同族という事を考慮してもなお、滅びるべき(滅びるしかない)存在として確定していましたので。

なんて風にトロッコ問題に当てはめて考えていると、この映画は、

選択がある事 = 希望があるという事 = 正義

と1つの答えを提示しているのかなぁ、なんて思いました。
どちらを選ぶかによって正義かどうか決まるのではなく。
深く、よく出来た脚本だと思う次第です。
考えすぎかな?(笑)

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テーマ:映画感想
ジャンル:映画